Oh!Jazzの女性たちを讃えて

1957年、ニューヨークのニューポートジャズフェスティバルで、偉大なピアニスト、メアリー・ルー・ウィリアムズがステージに立ったのは、うだるような夏の夜であった。 

ジャズ界ではベテランの域に達していた彼女だったが、この夜その実力を改めて証明することに。 

彼女がインプロヴァイズを始めると、誰もが唖然とした。複雑なメロディーとハーモニーを軽々と操り、観客を時空を超えた旅に誘ったのだ。 

ジャズは長い間、男性優位のジャンルと考えられてきたが、女性たちはジャズの世界にその名を刻んできた。そして、メアリー・ルー・ウィリアムズは、ジャズの歴史を形作った先駆的な女性たちの一人に過ぎなかった。エラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイ、ニーナ・シモンに至るまで、女性たちは何十年にもわたってジャズ界の最前線に立ち続けてきた。

しかし、あまりにも長い間、彼女たちの功績は見過ごされたり、無視されたりすることがあった。彼女たちは、男性が作った曲を歌い、男性のバンドリーダーの後塵を拝し、男性よりも低い給料と少ない演奏の場を甘受することを余儀なくされた。 しかし、ありがたいことに、状況は好転しつつある。日本人ジャズピアニスト、作曲家、バンドリーダーで、ビッグバンドを率いた最初の女性の一人である秋吉敏子や、バークリー・ジャズ&ジェンダー・ジャスティス研究所を設立したドラマーのテリー・ライン・キャリントンといった女性たちが、先頭にたって活躍している。カナダのサックス奏者で作曲家のジェーン・ブネットは、女性だけのバンドを率い、キューバ、ブラジルなどの女性ミュージシャンとコラボレートしてきた。また、ブラジルのピアニストで歌手のエリアーネ・エリアスは、複数のグラミー賞を受賞しているだけでなく、男女平等を熱心に提唱し、多くの若い女性ミュージシャンを指導していることでも知られている。 

彼女たちは演奏家として、またジャズ界における女性の認知度や知名度を高めるための提唱者として、変革を導いているミュージシャンなのだ。 

ここOh! Jazzで、素晴らしいミュージシャンである多くの女性を紹介することができ、その声が広がっていくことにより、ジャズの世界をより良いものに変えていけるのは大変嬉しいことだ。

またデジタルプラットフォームとソーシャルメディアの力で、ジャズファンは世界中の女性ミュージシャンを発掘し、応援することがこれまで以上に簡単にできるようになった。ここOh! Jazzで、素晴らしいミュージシャンである多くの女性を紹介することができ、その声が広がっていくことにより、ジャズの世界をより良いものに変えていけるのは大変嬉しいことだ。 

今回は各国の素敵な女性ミュージシャン5人を紹介したい。


素晴らしい演奏をお聞きになりたい方は、Oh!Jazzの特別なパフォーマンスをどうぞお見逃がしなく。 

ギラ・ジルカ from BODY&SOUL(東京) 

パーディ(レベッカ・プール)from 606Club(ロンドン) 

リタ・サッチ from The JazzLab(メルボルン) 

スサナ・ルイズ from Café Berlín (マドリッド) 

テッシー·オーバーマイヤー from Foundry 616 (シドニー)

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